プロの評価で得られた確かな安心感。
「宣言書」を旗印にSDGs達成へ。

昭和有機株式会社

(左)代表取締役社長・小崎 賢二様、(右)常務取締役・松本 邦昭様

 

 

 

 

 

合成樹脂の原料・製品の販売などに携わる昭和有機株式会社。きらぼし銀行を通じて「きらぼしSDGs評価プログラム」をご利用いただきました。 
このプログラムはお客様の取り組み状況を5分野(人権・労働、環境、公正な事業慣行・組織体制、製品・サービス、社会貢献・地域貢献)37項目から評価分析し、フィードバックシートによって現在の強み・弱みをきめ細かく把握できるサービスです。さらにご希望に応じて「SDGs宣言書」の策定をサポート。自社でご活用いただけるほか、きらぼしコンサルティングのホームページにて取り組み内容を掲載し、社内外にアピールすることができます。

同プログラムから得られた手ごたえを、社長と常務に語っていただきました。

 

自社の「当たり前」をプロの目で見直す

−−このプログラムでは取り組みが進んでいる項目をA、おおむね取り組めているものをB、取り組みが遅れているものをCと評価します。昭和有機様は5分野のうちAが3分野とハイスコアでした。結果をご覧になって、率直にどのような感想を持たれましたか。

 

小崎社長:平素から当たり前に活動していた内容でしたから、ランクAが多くて正直びっくりしました。

 

松本常務:何十年と続けてきた業務でも、プロの目から見るとこういう評価になるのかと幹部がみんな驚いていましたよ。第三者の視点で診断してもらえたことは大きかったですね。

 

−−とくに環境や人権・労働に関する取り組みのレベルが高く、御社の前向きな姿勢がうかがえました。

小崎社長:環境面では、環境マネジメントシステムの国際規格ISO 14001認証を2001年に取得しています。3ヵ年の中期経営計画でも売上目標の3割がエコ商品です。

合成樹脂というと、環境中に流出したプラスチックゴミの問題だったり、それによる生態系への影響などが懸念されていますが、食品用トレーなどを真空成形している当社の工場からは製品と端材しか出ません。端材は100%粉砕して再原料化しています。製造サイクルそのものが循環型になっているんです。

発泡スチロールも原料となる微小なポリスチレンのビーズを約50倍に膨らませて作っているため、98%が空気です。原料ビーズはわずか2%程度しか使われておらず、省資源性に優れています。

 

松本常務: 発泡スチロールは被災地でも活躍していますね。厚さわずか1cmの板を床に敷くだけで保温性や柔軟性が高まるんですよ。

3R(リデュース・リユース・リサイクル)は取り組まれているお客様も多く、社員にも定着していると思います。

それから、当社は衣食住に密着した商品がほとんどですから、ライフスタイルへの視点が欠かせません。日常生活によりそう商品開発のためにも社員の普段の暮らしを大切にしたいと考えています。

経営理念と合致した宣言書に「これでいこう!」

−−このプログラムのチェック項目は37あります。なかなかのボリュームで、洗い出しだけでも大変だったのではないでしょうか。ご準備はどうされましたか。

 

小崎社長:特別な準備は必要ありませんでした。普段の活動を答えただけです。コスト削減策がそのまま環境の項目に当てはまったりしてね。

 

−−診断だけでなく「SDGs宣言書」も策定されました。きらぼしコンサルタントがご提案した宣言書の内容はいかがでしたか。

松本常務:「お客様第一主義」「社会との共存共栄」「社員が活躍できる環境づくり」など、当社の経営理念をベースに提案していただき、スムーズに「これでいこう!」となりました。私たちが長年やってきたことや今後の方向性と見事に合致していましたから、ここでもまた「進んできた道は間違っていなかったんだ。これでよかったんだ」という安心感を得られました。これからの確かな道標になると思います。そういう意味では税込22万円という利用手数料はリーズナブルではないでしょうか。

 

 

 

−−このプログラムをきっかけにお気づきになった課題はありますか。

 

小崎社長:社会の少子高齢化が進み、働き方も多様になる中で、雇用のあり方、仕事の進め方を見直さなくてはいけないと感じています。ギリギリまで稼ぎたい人と、プライベートを大切にする人と、働くスタンスなども変わってきていますのでサステナブルな経営を実践するため人事評価制度も改めたいと考えています。自分たちの会社にふさわしいか、今後の世の中に動きに合っているのか、試行錯誤しながら完成形を作っていきたいですね。

 

サステナビリティと収益増の両立を再認識

−−このプログラムを利用して一番よかった点はなんでしょうか。

 

小崎社長:今の社会がSDGsの価値観を重要視していることをあらためて理解できました。世の中が欲しているのはよりサステナブルなものであり、きちんと追求すれば会社の収益にも当然つながると思いました。実際の話、当社は住まいの内装にも携わっていますが、中古住宅を再生するリノベーションがトレンドです。駅近で家賃を下げても入居率が上がらない賃貸住宅でも環境負荷を抑えながら住まいの価値を高めています。持続可能な取り組みの価値を再認識する機会になりましたね。

 

松本常務:くりかえしますがプロの目から客観視してもらえたこと。自分たちだけで普段の業務を評価するのは難しいですから。

「SDGs宣言書」は各オフィスのエントランスに掲示し、当社のホームページにも掲載しています。社員はもちろん、取引のあるお客様も当社の姿勢をご理解いただいていると思います。

 

−−2027年に創立70周年を迎えられます。節目の年に向けてチャレンジしたいことはありますか。

 

小崎社長:コロナ禍などを経て「百年企業」が減っている中、70年継続できていることはひとつの価値であると自負しています。今後も社会に求められるビジネスを続けなければいけないと胸に刻んでいます。まずは中期経営計画の目標を達成して社員への還元を果たし、みんなに喜んでもらいたいですね。

 

松本常務:2025年には住まいのデッドスペースを生かす新商品を5点ほど立ち上げる予定です。死んだスペースをもう一度蘇らせることで収納や作業スペースが生まれ、住みやすく持続可能なライフスタイルを実現します。そういう意味でもSDGsの考え方にマッチするような新事業をこれからも具現化していきますよ。

 

担当コンサルタント(猪野・小室)より

「きらぼしSDGs評価プログラム」は5分野の活動状況をヒアリング後、各項目の評価と「良好な取り組み」「改善が必要な取り組み」に関するご提案をフィードバックしています。SDGsに取り組むうえでの組織体制や風土の醸成度合いの目安にしていただき、今後の検討にご活用いただけますと幸いです。SDGsの個別テーマに関するご相談も可能ですのでお気軽にお声がけください。

 

昭和有機株式会社様のSDGs宣言書はこちらから

昭和有機株式会社

設立:1957年2月

従業員数:50名

事業内容:

合成樹脂の原料及び製品の販売、建築内装工事

取引支店:学芸大学駅前支店

https://www.showayuki-hd.co.jp/

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