中小企業が経営計画を策定するメリットとは?

事業計画

多くの大企業では取り入れられている経営計画。一方、中小企業では経営計画を策定していない、もしくは策定だけして実行に至っていない割合が高く、有効活用できていないのが現状です。
本記事では、経営計画を策定するメリットや策定のための支援サービスについて紹介します。

経営計画を策定している中小企業の割合

経営計画とは、企業のビジョンや目標達成に向けた計画のことで、多くの大企業では策定および実行されています。しかし、経済産業省の「 2021 年版 中小企業白書」によると、中小企業での策定率は現状6割程度です。加えて、策定だけして実行に移せていない企業が半数近くにのぼることから、大多数の中小企業において経営計画の活用がなされていないことがわかります。

事業を継続させ目標を達成させるために重要な指標となる経営計画を、なぜ多くの企業で活用できていないのでしょうか。次章ではその理由について解説します。

出典:経済産業省「 2021年版 中小企業白書」

中小企業が経営計画を策定しない理由

ここでは、企業が経営計画を策定しない理由について紹介します。

まず 1 つは、経営者自身が経営計画策定の必要性を感じていないことが考えられます。

経営者は経営計画を策定しなくても「どう経営していくか」という方針を理解しているため、わざわざ明記する必要がないと考えられている方も少なくありません。

次に、コロナ禍で先が見えず計画したものをきちんと活用できるかわからないことも理由として考えられます。

上記のように考えられる理由はさまざまありますが、根本的に経営計画を重要であると捉えておらず、必要性が低いと感じている企業が多いと考えられます。しかし経営計画は企業にとって非常に重要な指針です。次章にて、経営計画を作成するメリットを紹介します。

経営計画を策定するメリット

ここでは、経営計画の 3 つのメリットを紹介します。

自社の現状を把握できる

まず、内部環境や外部環境を分析した上で経営計画を策定することにより、自社の現状をはっきりと把握することが可能になります。
内部環境の把握は、人材や設備、財務状況や保有技術といった自社内部における経営資源などの的確な管理や整理につながります。競合他社や市場など外部環境の把握は、自社が受ける悪影響や好影響を明確にします。
これらを把握できると、自社の強みや弱みなどの現状を分析するだけでなく、自社が直面している課題を洗い出すことにもつながります

目標の共有ができる

経営計画を策定すると、経営者がどのような企業にしたいかというビジョンを従業員に共有できるようになります。方向性が明確になることで、やるべきことが具体的になり従業員のモチベーションが向上します。従業員全員が同じビジョンに向かって各々の目標を達成することで、企業としての大きな目標を達成することにもつながります。

金融機関からの融資が受けやすくなる

企業が資金調達をする方法の 1 つに金融機関からの融資が挙げられます。金融機関から融資を受ける際に必要な審査では、マクロ環境・業界・自社などの分析を実施したうえで作成された経営計画書があることで会社の進むべき方向性が明示でき、融資担当者から評価を受けやすくなります。

次章からは上記で挙げた3つのメリットを享受するための、経営計画作成のポイントを簡単に紹介します。

メリットを享受するための経営計画書作成のポイント

しっかりとした経営計画に基づいた経営計画書を策定することで、上述のようなメリットを享受できます。
本章では、経営計画書を作成する際のポイントについて紹介します。

一貫性のある内容

目標とする内容や数値が明確かつ一貫性があることが重要です。会社がどの方向に進んでいきたいのか、不明瞭な内容だと、金融機関が融資をしづらくなる可能性があります。

具体的な計画

会社が設けている目標に対して、具体的な計画をたてているのか、また実現可能性があるのかが重要です。
金融機関は将来性が見込めない場合には融資をしづらくなるため、具体的な数値目標を明記することをおすすめいたします。たとえば「 5 年後までに売上を ○○ 円にする」「 10 年後には従業員を ○○ 人にする」などです。

わかりやすさ

いくら明確な目標や計画であっても、相手に伝わりにくい内容になってしまっては意味がありません。金融機関の担当者だけでなく、行内の別の社員にも共有されることを意識し、わかりやすい内容にする必要があります。専門用語を使用しない、使用する場合は用語の説明を加えるなど読み手を意識した内容にすることが重要です。

情報網羅性

上記を実施するためには、財務3表だけでなく、一般的には計20種類以上の資料を用意する必要があります。これらを 1 からすべて自社で準備するのは手間がかかるうえに、金融機関が求めるような内容にするのは容易ではありません。
金融機関とディスカッションしやすい計画書の作成には金融系のコンサルティング企業の力を借りるという方法もあります。

詳細は以下資料にて紹介していますのでこちらも是非ご覧ください。

きらぼしコンサルティングの「経営計画策定支援」

経営計画の策定は、ここまでに説明したように「自社の現状を把握できる」「目標の共有ができる」「金融機関からの融資が受けやすくなる」などのメリットがあり、企業にとって必要性が高いものであるとわかりました。

しかし、経営計画の策定手順や運用方法などに不安を抱える企業もいらっしゃるのではないでしょうか。このようなお悩みがある企業様は、ぜひきらぼしコンサルティングにご相談ください。
きらぼしコンサルティングは金融系のコンサルティング企業ですので、金融機関から融資を受けやすい経営計画書を準備するノウハウがあります。ヒアリングを大切にし、それぞれの企業に合わせた総合金融サービスとしての提案を行いますので、事業の強力なパートナーになることと思います。
以下から詳細が確認できますので、ご参考にしていただけますと幸いです。