その場限りの研修では終わらない。
患者様満足(PS)へ自走できる
実践プログラムを構築。

社会医療法人社団光仁会 総合守谷第一病院

スマイルマイスター(PSリーダー)の皆様と。総務課主任 廣瀬 博和様(前列右)に語っていただきました。

きらぼしコンサルティング 事例

厳しいご意見が途切れない
コロナで接遇意識が希薄に

 20の診療科と199の病床を持つ地域の中核病院です。「患者様に安心していただくことが私たちの使命です」を理念に、1990年の開設以来30年余、高水準の医療を提供すべく努力を続けています。

きらぼしコンサルティング 事例

 ところがお恥ずかしい話、患者様からの厳しいご意見が途切れることがありませんでした。「○○の対応が悪い」「△△の態度が悪い」と、医療よりも接遇に関するご意見ばかりです。院長直轄のサービス向上委員会を設置し、さまざまな施策を打ってはいたのですが、ここ数年はコロナ禍も重なり、激務に追われて、患者様が期待する水準におよびませんでした。医療専門職だから医療だけに専念すればいいだろうという考えも一部にはあったかもしれません。しかし今はネットを通じて評判がすぐに広がります。患者様の安心のために患者様満足(PS=Patient Satisfaction)に向けて根本から対応しなければと、危機感を持ってコンサルティングをお願いした次第です。

 終了して半年が過ぎたところですが、受付・会計担当者への厳しいご意見がここ2か月ほど0件を達成。効果を実感しています。

PDCAの実践で仲間を牽引できる
PSリーダーを育成

 今回の柱が「実践プログラム」です。これは継続的なPS向上への仕組みづくりを目的としたもので、各部門から現場の牽引役となりうる方を1〜2名ずつ計10名選出。PSリーダーとなるこのメンバーが接遇の知識を身につけ、PS向上に向けて自分たちで目標を考え、具体策を実行できるように全3回、3か月にわたってファシリテートしていただきました。

 座学とワークショップをバランスよく組み合わせたプログラムは、毎回「チェックイン・チェックアウト」といって、業務から離れプログラムに頭を切り替えるために全員が一言ずつ話す時間から始まります。それから、たとえばマズローの欲求五段階説にもとづく接遇五原則(表情・挨拶・身だしなみ・話し方・仕草や態度)といった理論から、正反対のコミュニケーションを疑似体験するペアワーク、互いの部署をチェックしあう相互モニタリングなど、共感力を高めながらPSを自分ごとにしていきます。そのうえで計画→実行→評価→改善というPDCAのフレームで行動する術を学びました。

 プログラムの合間には、メンバーそれぞれに対してWEB個別面談による具体策実行のサポートも。手厚い対応のおかげでみんなのモチベーションがより高まったと感じます。

「なぜ私が?」から
新たな気づきへ

 メンバーの心に残ったトピックをひとつ挙げると、「安心とは(を)ではなく(が)」。患者様の満足は私たちが決めることでなく相手が決めること。「患者様(を)安心させる」のではなく「患者様(が)安心する」と考える。これだけやれば満足だろうと勝手に設定せずに、目の前にいる一人ひとりに対してふさわしい言葉遣いや対応を変えていく必要性を理解しました。

 それから病院長からのメッセージを初回のミーティングで披露してくださったことも大きかったですね。人と人との関わりが円滑になれば働きやすい職場づくりにもつながると、熱い想いや期待が伝わりました。これでメンバーたちの心に火がついたようです。初めは「なにをすればいいのか不安」「なんで私が選ばれたのかわからない」と顔を曇らせていたメンバーがどんどん前向きに。マインドとノウハウを両方とも根づかせてくださいました。PSリーダーという呼称も自分たちで「スマイルマイスター」と変えたんですよ。今ではかわいい缶バッチもつくって活動そのものを楽しんでいます。

きらぼしコンサルティング 事例

プログラム終了後の感想をいくつかご紹介しましょう。

接遇に関してひとりで抱えこもうとしていた。今はスマイルマイスターの皆さんと問題を共有し、一緒に考えられるので、明るく楽しく取り組める。職場にも徐々にPSが浸透していると感じる。(看護師)

 

PS向上に向けて部署全体が少しずつ改善できるようになり、厳しいご意見の減少につながった。(事務職)

 

人間ドックを担当する部署なので接遇慣れしていると思っていたが、PSにはまだまだと気づき、対応を見直すことができた。(健康増進センタースタッフ)

 

私も言葉遣いなど気をつけていたつもりだった。外から指摘されてハッとする場面が多く、より良くなると実感した。(臨床検査技師)

 

今までは患者様から話しかけられるのを待っていたが、プログラム受講後、自分から「どうされましたか」と声をかけられるようになった。(薬剤師)

 

普段の業務を見直すきっかけになったことが一番良かったと思う。少しずつPS向上への意識が病院内に浸透していると感じる。(医療ソーシャルワーカー)

 

今は自分の部署に対してできていないことをどのように伝えていくか考えている。自分もスマイルマイスターとして恥ずかしくない態度や対応を日々心がけている。(事務職)

 

直接患者様と接する機会が少ない部署はなおさら知識がなく、いざというときに不慣れな面が出てしまう。プログラムでの学びをしっかり広めていきたい。 (臨床検査技師)

きらぼしコンサルティング 事例

意識の定着へ向けて
ついに自走がスタート

 おもてなしコンサルティングをご検討中の方がいらしたら迷わずおすすめします。一般的な接遇の研修というと座学が多くて、次の日には忙しい業務にまぎれ、学んだことが後回しになりがちです。それに対して今回のプログラムは研修できるリーダーを育て、多職種連携によってPS向上への仕組みを組織で自走させることができます。職場の仲間が接遇を指導する立場となり、継続的に活動できるようになった点は大きなメリットです。スマイルマイスターたちにも横のつながりが生まれ、「この仲間がいるから頑張れる」と、気概を新たにしています。

 

 実際に現在もスマイルマイスターの活動は毎月第3金曜日に行われ、サービス向上委員会と両輪でPS向上に取り組んでいます。主導する全職員向けワークショップは2回目を迎えました。前回の受講生からも「体験型の講習が心に残った」「今後も機会があれば受けてみたい」と好評。大きな手応えを感じています。今後、壁もあると思いますが、少しずつPSへの意識が院内に浸透しています。

きらぼしコンサルティング 事例担当コンサルタント(川崎、木村)より

「多忙な中、スマイルマイスターの皆様が本当によく頑張ってくださいました。プログラムで培ったマインドを職場の皆様にも広げていただけるよう、ご要望があればいつでもサポートいたします。

今回の案件は全職種対象のワークショップとPSリーダー育成のための実践プログラムの2本立てでご提案しました。提携機関との連携により多様なアレンジが可能です。どうぞご相談ください」

◀中央左 総務課主任 廣瀬 博和様 中央右 理事事務局長 山本 健治様

社会医療法人社団光仁会 総合守谷第一病院

設立:1990年4月

事業内容:

総合病院

病床数:199床

診療科:内科/心療内科/神経内科/循環器内科/消化器内科/呼吸器内科/外科/整形外科/形成外科/心臓血管外科/脳神経外科/小児科/皮膚科/泌尿器科/眼科/耳鼻咽喉科/リハビリテーション科/放射線科/麻酔科/産婦人科

取引支店:医療・福祉事業部

https://moriya.daiichi.or.jp

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