海外ビジネスレポート
「コロナウィルスの影響も少なく、ビジネス環境が整うアフリカ・ルワンダ」<前編>

海外

 アフリカがどのように経済発展しているのか、コロナウィルスの悪影響はないのか、日本ではアフリカについて知られていないことが多くあります。今回、アフリカ経済発展の奇跡と呼ばれたルワンダで活動するJICA(国際協力機構)ルワンダ事務所の西郡さんに、ルワンダの現状をお聞きしました。

ルワンダに駐在して

 私がアフリカ・ルワンダに2回目の駐在となりますが、ルワンダはアフリカの中でも政府機関がしっかりとしていることから、不正防止やPJへのコミット等など目的に添った事業がしやすい環境が整っています。日々の生活でも、女性一人で歩いても問題ありませんし、今まで危険な局面に会ったことがありません。

ルワンダと聞いて、虐殺をイメージする方がいるかもしれませんが、当時の歴史は忘れないようにちゃんと引き継がれている一方、普段の生活ではわからない程、治安が良く、怖い犯罪はありません。

 またアフリカのイメージで気温が高い場所と思われる方もいるかもしれませんが、平均気温が25度と過ごしやすいですし、アフリカのシンガポールを目指していることもあり、街にはゴミが落ちていません。JICAオフィスを訪問頂いた日本人は空港からJICAオフィスまでの道中にお花が設けられて綺麗なことに驚く人が多いです。

ルワンダの人々

 ルワンダ人の気質は日本人に似ているかもしれません。仕事に真面目に取り組んで、事務処理もきちんとこなします。他のアフリカ諸国に比べて自己主張が強くなく、おとなしいですし、 日本人のように正面きって本音をはっきり言いませんので、日本人には仕事しやすい環境です。

 国として、女性活躍の推進もしていて、公共部門の4割以上は女性が働いていますし、大臣にも女性が多いです。教育環境も整っており、小学校の入学率はほぼ100%。一方、教育レベルの向上には課題があり、この課題を解決するために最近ではICTの活用が注目されています。

ルワンダの概要

 ルワンダを紹介しますと、ルワンダはアフリカ大陸の中心に位置する内陸国で、面積は四国の1.5倍の2.63万k㎡、人口は約1260万人です。面積や人口は周辺のケニアやウガンダと比較して小規模ですが、コロナウィルス禍前の2019年までの過去20年の平均経済成長率が7%超と高水準の経済成長率を維持し、汚職が少ないこともあり、アフリカ国内ではビジネス環境が整っていると高評価を受けています。
ルワンダの経済構造はGDPの約25%が農林水産業、約20%が鉱工業、約50%がサービス業となっていますが、農業従事者が人口の約7割という状況です。現在、ルワンダ政府はICTや医療・金融といった分野でのアフリカのハブとなる取組を強く推進しており、科学技術分野を中心とした人的資材開発に注力しています。ベルギーの旧植民地でフランス語が公用語であることに加え、英語も供用語となっているため、英語・フランス語双方に堪能な人材が多いことも特徴の一つです。

ルワンダのコロナウィルス対策

 今年に入り、日本へ一時帰国しましたが、今のルワンダの生活は日本よりもコロナウィルスの影響は受けていません。
 政府はコロナの感染状況にあわせ当初は2週間おき、その後は1ヶ月毎に施策を柔軟に変更しています。現在はコロナ感染状況が長く落ち着いていることから、2022年5月14日からマスク着用義務がなくなりました。コロナウィルス発生当初は、安全な布マスクの製造を政府が技術面などで支援し、一部の民間企業の有志が貧困世帯に配布していました。今ではマスクはどこでも購入できます。
 結果、2020年3月から継続していた夜間外出制限も今年3月にほぼ解除。以前は敷かれていたバスの乗車率制限や出社率制限も解除され、現在は行動制限がありません。

ルワンダの街中と生活

 ルワンダでの生活で困ったことはありません。食事については、ルワンダ人が最も消費している主食は甘くない食用バナナです。蒸したり、トマトシチューに入れたりして食べています。その他、ウガリと呼ばれるトウモロコシのようなものや、キャッサバ粉を温水で練ったもの食べています。最近は野菜も多く生産され、枝豆も栽培されるようになりました。市内では日本料理店もあり、日本食も食べられるのですが、海産物は非常に高価です。
 街中で走っている車はトヨタ車が多く、ルワンダにはトヨタの正規販売代理店もあります。
 街にはインド資本の大型スーパーがあります。輸入食品はオランダやベルギーのものが多く見られるなか、中国やインドからも輸入されています。電化製品やプラスチック製品は中国製が圧倒的に多いかもしれません。
 会社員の給料は大企業で約500ドル/月、中級レベル以上のITエンジニアで700ドル/月以上と言われていますが、教育環境の給与水準は100~150ドル/月と低く、代わりに副業が認められています。2021年3月の統計では、携帯電話の所有率は83%である一方、スマートフォンの所有率はまだ20%そこそこと言われています。住まいは首都のキガリでは一軒家が多く、最近はマンションや低所得者向けの建物も増えています。
 2020年の調査(Finscope)によると、ルワンダの成人の銀行口座保有率は約36%と低いですが、その代わりに独自の支払いプラットフォームが発展しています。「MOMOPAY」という携帯電話で送金・支払いなどを行うモバイルマネーサービスがあります。*182#へかけると、送金、各種料金支払い、スーパーや個人商店のレジで支払い等ができるサービスです。都市部だけでなく、地方どこでも利用できますので、特段不便を感じません。ルワンダのEガバメント化は日本以上に進んでいます。「rembo」と呼ばれるEガバメントプラットフォームはインターネットに繋げることなくEガバメントサービスにアクセスでき、政府証明書の発行、交通違反の罰金支払いまで対応します。
【後編へ続く】
<インタビュアー>きらぼしコンサルティング 蓑田

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